TPUの吸水性挙動
- エコTPUは再生熱可塑性ポリウレタンエラストマーで、幅広い使用温度で弾性が有ります。
- PVCエラストマー(A硬度90度)やオレフィン系エラストマー(A硬度87度)と比べても温度による影響が少ない事が、右のグラフで判ります。
- マイナス30°Cアイゾット及びシャルピー衝撃試験(ノッチ付)でも破壊しません。
- マイナス30°Cのデマチュア試験や、90°Cのロスフレックス屈曲試験で、共に10万回以上をクリアします。
- これらの特性によって、TPU製品はスキーブーツ、スノーチェーン等、苛酷な用途に用いられています。
TPUの乾燥状態
- 吸水率が0.35%を超える状態でも、除湿乾燥機を使用すると、2時間以上の除湿乾燥で110°Cで、成形前乾燥状態の目安となる0.03%未満となる。
- 80°Cの除湿乾燥温度では、3時間の除湿乾燥で0.02%のレベルまで乾燥される。
- 従って、成形前乾燥は除湿乾燥機を使用して3時間以上の乾燥が推奨できる。
- 除湿乾燥機は、そのメンテナンス状態によって、大きく乾燥能力が変わるので、こまめなメンテナンスが重要となる。
特に梅雨時に注意すべき点
- 日本の梅雨時には、気候が高温多湿となり、エコTPU成形前乾燥不足が原因の加水分解に寄る成形不良が多発する傾向が有ります。
- TPUが加水分解を起こすと、加水分解残渣に寄る成形品離型不良が、先ず最初に起こります。
- 更に、TPUの加水分解の特徴である、成形品表面に三日月状の外観不良が発生します。
- 更に分解が進むと、ガス焼けに似た成形品外観不良が激しくなります。
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