ガラス繊維強化ナイロン樹脂のウェルド強度

ウェルドとは

  • 溶けた樹脂が、金型の中に充填される際、樹脂の流れが合流して、合体する部分。
  • このウェルド部分は、他の均一な樹脂の流れで形成された部分よりも、強度的に劣る。
  • 綺麗な外観を要求される場合、このウ ド ェル 部分は、その不均一性から問題となり易い。

強度不足でウェルド部から破損した事例

  • ガス焼けが起こり易い、最終充填部のウェルド部分から、製品輸送中に破損クムレーム発生
  • 中心にあるウェルド部分を加重点として、両端支持にて、破壊荷重試験を実施
  • 左側写真の裏面リブから破損開始

強度不足でウェルド部から破損した事例

実験番号 成形条件 成形品重量(g) 破壊強度(N) 備考
1 量産条件 2,007 1,151NG 規格値1,400N以下
2 保圧時間15秒追加 2,027 1,126NG 規格値1,400N以下
3 2の条件でウェルド部ガスベント清掃 2,029 1,703 ガスベント清掃の効果大
4 2の条件でウェルド部ガスベント清掃 2,026 1,690 ガスベント清掃の効果大
  • 保圧時間を伸ばしてショット重量は増えたが、強度は改善しなかった。
  • ガスベントを掃除しただけで、大幅な強度の改善が達成できた。
  • 実験に使用したエコアミド6G30は同一ロットを使用。

本事例から学んだ成形メーカー様の品質改善活動

  • ガスベントは製品強度に重大な影響を与えるので、量産中、一定時間毎にガスベントを中心に金型清掃を行う。
  • 更に、リブの奥まったガスベントの清掃も、定期的に、金型分解して実施する。
  • ガラス繊維強化ナイロン樹脂では、チェックリングの磨耗損傷も激しいので、成形2 000 , 時間毎に点検確認し、必要に応じて交換する。

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