エコアミド6タフ吸水による影響

吸水(アニール)処理の条件

• ISO試験片を成形し、密封アルミシール袋内で24時間放置
• 絶乾状態として、テストピースの寸法と重量を測定後、引張試験と衝撃試験実施
• ISO試験片を95°C熱水中に2時間浸漬
• 水分を拭き取り、23°C、50%相対湿度下、24時間放置
• 同一のテストピースの吸水後の寸法と重量を測定後、引張試験と衝撃試験実施
• 比較対照の為に、通常の6ナイロン樹脂(バージン汎用グレード)も同時に試験実施

吸水量と寸法変化(n=5)

測定項目	単位	エコアミドTM6タフDB6005	標準汎用6PA
乾燥時重量	g	10.16	10.47
吸水時重量	g	10.53	10.85
吸水率	%	3.6	3.6
乾燥時ダンベル長	mm	171.15	170.95
吸水時ダンベル長	mm	171.35	171.34
寸法変化率	%	0.11	0.2
厚みの変化率	%	0.125	0.125

吸水による物性変化(n=5、3.6%吸水)

測定項目	単位	エコアミドTM6タフDB6005	標準汎用6PA
乾燥時重量	kg/cm2	643	771
吸水時重量	kg/cm2	363	477
乾燥時破断伸び	%	13	12
吸水時破断伸び	%	100	102
乾燥時ノッチ付アイゾット	KJ/m2	24	5
乾燥時ノッチ付アイゾット	KJ/m2	破断せず	27

考察

• 95°C熱水中に2時間浸漬すると、6ナイロン系は、約3.6%吸水する。
• 10%エラストマー成分を含有するエコアミドTM6タフ
• の場合、非吸水性のエラストマー部分と吸水性を有す
• るポリアミド部分で、吸水に斑が生じていると予想される。
• このエラストマー成分が、吸水による寸法変化や物性変化に影響を与えていると思われる。
• 更に、この様な基礎的な物性データを蓄積することで、更なる技術展開を図りたい。