エコTPU成形の手引き

エコTPU成形の手引き

  1. 対象グレード:TPU85、エコ TPU90A 黒及びエコ TPU90 角 NC/着色品、並びにエコ TPU95 角 NC/着色品
  2. 成形方法:通常の射出成形機で広めのゲートと低速充填保圧成形を推奨します。
  3. 予備乾燥:ペレットの水分率は 0.03%以下に乾燥してから成形して下さい。乾燥が不十分だと、加水分解により成形不良を引き起こします。正規製品袋未開封製品は、水分量 0.5%以下で乾燥出荷しております(工場出荷基準)。 乾燥には除湿型乾燥機のご使用を強くお奨め致します。(アフタークーラー付除湿乾燥機ならば、90°Cで 4時間程度)
    殆どの成形不良はこの乾燥不足によって起こります。特に湿度の高い梅雨時の成形不良は、この乾燥不足が大きな原因です。
    除湿乾燥機をお持ちで無い場合は、熱風乾燥機で代用しますが、ペレット間の熱溶着を防ぐ意味で、比較的低目の 90°Cで 4 時間予備乾燥し、成形が始まりペレットの移動/移送が始まったら、120°Cに熱風の温度を上げて十分に乾燥して下さい。(通常、水分は 100°C以上に加熱しないと飛びません。)
  4. 成形収縮率:1.8~2.2%(肉厚、型温、ゲート、圧力条件で異なる。)ヒケを防止する為に、極力、偏肉設計はお避け下さい。
  5. 成形温度:成形実施例
    ノズルNo.2 ノズルNo.1 前部 中間部 後部
    205°C 205°C 200°C 200°C 190°C
    溶融樹脂の実際の温度を 195°C~220°Cの範囲で成形して下さい。
  6. 推奨金型温度:20°C~40°Cです。ランナーやスプルーの急激な曲がりは極力お避け下さい。又、十分で大きめなゲートサイズを推奨します。
    サブマリンゲートやトンネルゲートは TPU の成形には向いていません。
  7. 射出圧力及び射出速度:1,250~1,500kgf/cm・cm にてスムースな低速射出。イメージ的には、極端な速度変化を避けて、障子を手で開く速度以下の射出速度が好ましい。
    更に、クッション量を 10mm 程度確保した十分な保圧を行って下さい。このクッション量で、ヒケや変形を防止する保圧を行います。
  8. 注意点:エコTPUは成形時のせん断に非常に敏感な傾向を示します。従って、スクリュー回転数、背圧、等のせん断に関わる項目には特にご注意下さい。基本的には成形材料の十分な乾燥と成形時の低速計量、低速射出と十分なクッション量を確保した保圧が綺麗な成形品を得るポイントです。又、離型剤のスプレーは、成形品表面にスプレー跡として転写しがちです。離型に問題が有る場合には、殆どの場合、乾燥不足による加水分解が原因ですが、乾燥を十分に行っても改善しない場合、当社で販売しているワックス・マスターV の 2%以下の添加が有効です。
  9. その他:技術的なご質問や販売価格のお問い合わせも製造販売元のインターテックにお気軽にご相談下さい。

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