エコアミドの射出成形のチェックポイント

この様なお悩みのお客様へ

  • ガラス繊維がどうしても外観表面に浮いてきて、外観不良が多い。
  • 外観は何とか限度見本を保てるが、強度のバラツキや強度不足が心配。
  • 成形品に塗装をして出荷しているが、塗装コストも馬鹿にならないし、生産工程の自由度が無さ過ぎる。
  • 兎も角、綺麗な外観の成形品を、安定して生産したい。

チェックポイントリスト

  1. 成形材料乾燥 十分な乾燥
  2. 製品設計 均一な肉厚
  3. 射出成形機 最適化
  4. 金型設計 樹脂のスムーズな流れ
  5. 金型温度 金型温度調節器
  6. 射出成形条件 高速、高圧射出
  7. 保圧設定 十分な樹脂の充填

成形材料乾燥

  • 十分に乾燥すれば、成形中に発生するガス発生量を少なくでき、外観を出し易い。
  • 除湿乾燥機の使用を推奨します。
  • 熱風乾燥では、乾燥温度120°C程度で3時間の乾燥が必要になりますが、ナイロン樹脂の空気酸化による黄変にご注意下さい。
  • 特に66PAは、6PAよりも、この空気酸化による黄変が著しいので、ご注意下さい。
  • 66PAでは、90°C以上で、この空気酸化が生じます。

製品設計

  • 製品肉厚が極端に変化する場所に、ガラス繊維の浮きは発生し易い。(偏肉製品設計は避ける)
  • リブと製品外観面との接合部にも、ヒケによる外観不良が発生し易い。
  • ヒケの目立たないリブ肉厚は、(リブの肉厚)=1/2~2/3×(製品肉厚)

射出成形機

  • ノズル径が小さ過ぎると、圧力損失が大きく、綺麗な外観が得難い。
  • 650トン射出成形機;φ=5~6mm以上
  • 850トン射出成形機;φ=7~8mm以上
  • 滞留時間が大きくなり過ぎなければ、若干、大きめで、余裕のある成形機を使用した方が、綺麗な外観を得易い。

金型設計

  • 綺麗な外観を得るには、高めの金型温度が必要です。金型温度を十分コントロールできる温度調節配管が必要になります。(温調配管接続部も耐熱性に配慮が必要)
  • 金型温度を高めに保つのに、金型取り付け台プレートの外側に、断熱材のエポキシ板を取り付けるのは、非常に有効です。
  • 長過ぎるスプルー、ランナー、細過ぎるゲート径は、何れも綺麗な外観を阻害します。

金型温度

  • 水金型温調器であれば、沸騰する手前の90~95°C設定で、能力に余裕のある温調器を使用。高温の熱水なので、カプラー、ホース共、十分耐熱性の有る物を使用。ヤケドに注意!
  • 熱媒オイル使用であれば、100°C以上の金型温度設定が可能
  • 更に、必要であれば、電気ヒーターを、金型に埋め込んで加熱する。

射出成形条件

  • 一般的に、低過ぎる温度設定が多い。
  • 6PAで270°C、66PAで280°Cを基本に温度設定して下さい。
  • 低過ぎる温度設定では、溶融樹脂粘度が高過ぎて、綺麗な外観が得られません。
  • 又、不均一溶融は、強度不足の原因になります。
  • 固化速度の速いガラス繊維強化ナイロン樹脂は、短時間に金型キャビテイー内に、高速で樹脂を充填して下さい。
  • 目安としては3秒以内で、高速、高圧で実射出して下さい。

保圧設定

  • 収縮率の大きい結晶性樹脂のPAは、実射出後の保圧が、特にウェルド強度に影響します。
  • 保圧の目安は、肉厚1mm当たり5秒を目途に初期設定して下さい。
  • 保圧条件の最適化確認は、成形品ショット重量の変化で確認できます。但し、金型温度が一定化しないと、ショット重量はバラツキます。
  • 細過ぎるゲート径では、保圧を掛けている最中にゲートが閉塞してしまいます。ゲート厚みを最適化して下さい。
  • ゲート厚みT=(成形品肉厚)×1/2

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